ハイダナミックレンジ (HDR) 動画は広い明るさと色の幅で人の目で見える画をよりリアルに表現する高画質技術です。標準のデジタル動画はスタンダードダイナミックレンジ (SDR) と呼ばれます。
HDRおよびドルビービジョンの動画は、他のタイプの動画と同様に、Vimeoにスムーズにアップロードすることができます。ただし、動画はVimeoにアップロードする前に編集されているか、HDRまたはドルビービジョンで撮影されている必要があります。
記事の内容:
HDRおよびドルビービジョン動画のアップロードプロセス
アップロード時に、ソースファイルのメタデータに基づき、動画のHDRまたはドルビービジョンが検出されます。Vimeoのシステムが動画のHDRを読み取ると、HEVC(H.265)動画コーデックを使用する最大 8KまでのHDR再生ファイルが自動的に生成されます。最高画質は、ソースファイルの寸法によって変わります。ドルビービジョンの動画は4Kを超えない点にご注意ください。
Vimeoでは広色域 (色数を増やす) に加えて、標準(SDR)バージョン一緒に作成します。そのため、あなたの動画はどの再生環境でも最高の画質で再生することができます。
ドルビービジョンでアップロードされていないHDRコンテンツは、現在対応しているHDR10形式で引き続きVimeoでご利用いただけます。ドルビービジョンにアップグレードするには、Apple Compressorを使用して、ドルビービジョンファイルをアップロード用にエクスポートできます。
アップロード後にHDRまたはドルビービジョンが反映されない
ドルビービジョンなどのHDR形式で行われるトランスコードのレイヤーが多いため、バックグラウンドで追加のトランスコード作業が行われている間、最初は低画質の動画から利用可能になります。動画が完全にトランスコードされてドルビービジョンでご利用可能になるまで、十分な時間を確保してください。
ソースファイルの必要条件
HDRとして検出されるためには、ファイルに色伝達特性が付加されていて、10以上のビット深度である必要があります。
Vimeoでは PQ(SMPTE 2084)または HLG (Hybrid Log Gamma または arib std-b67)伝達関数の両方に対応しています。アップロードには対応しておりますが、HLG動画は変換プロセス中に自動的にPQに変換されますのでご注意ください。
もしPG (SMPTE 2084) の伝達関数を使用する場合、すべてのデバイス (SDRとHDR) 上で動画の色が最も正確に表示されるよう、以下のメタデータを記載してください:
- Mastering Display Color Volume (SMPTE 2086) — このメタデータはポストプロダクションで自動的に追加され、動画の元となる画面の色の情報を定義します。
- Content Light Level (CEA 861.3) — このメタデータもポストプロダクションに自動的に含まれており、動画シーケンスのピーク時の輝度を定義します。
ドルビービジョンと見なされるには、ファイルをHEVC-10ビット、HLG、ドルビービジョン8.4として配信する必要があります。ドルビービジョンのメタデータはすでにファイルに含まれています。
ドルビービジョンで動画を作成する
ドルビービジョンで動画を作成する場合は、iPhone12、iPhone 13, および iPad の該当モデルで動画をキャプチャー、編集、および共有できます。iPhoneを使用したドルビービジョンのキャプチャー方法 および ドルビービジョンのエクスポート方法については、Vimeoのパートナーであるドルビー社にて詳細をご確認ください。
クリエイターは、HDR互換カメラでフッテージをキャプチャーし、Final Cut Proまたはその他のノンリニア編集ソフトウェアを使用してコンテンツを編集することにより、ドルビービジョンコンテンツを作成することもできます。 Apple Final CutProとApple Compressorを使用して、ドルビービジョンで既存のHDRコンテンツをエクスポートおよび変換できます。現時点では、Vimeo用のドルビービジョンのエクスポートはWindows PCには対応しておりませんのでご注意ください。